Cooking time～季節の風を感じながら～
今週のお題「わたしのプレイリスト」
よく、昼ご飯を作る時に、音楽をかける。それは、あわただしい時間、音にふとこころを止めると、何気ない家事の時間も、特別に感じられるからだ。
いつ頃から、この習慣がついたのか、分からない。きっかけは、洋楽を聴くようになり、Spotifyをダウンロードするようになってから、音楽を聴くことが、より手軽に、身近になったことかもしれない。
その日も、いつもと同じように、Spotifyのおすすめ音楽を何気なく聴いて、ピザを作っていた。ふと、耳に飛び込んできた曲がある。インドネシア出身の歌姫、Nikiの「Low Key」だ。
海外レーベル８８rising所属、紅一点。まだ年は若い。そのくらいの知識しかなかったのに、彼女の歌声は、夏のだるい空気のなか、まっすぐに私のこころに入り込んできた。南国出身の歌手だからなのか、声に温度と湿気を感じる。ビートと歌声に集中していると、面倒な料理の手順が、面倒に感じられなくて、その日のピザは、いつもより、美味しかった。
以来、私は、料理の間、気分がのりそうな曲を次々に保存し、プレイリスト「My cooking time」を作成した。毎日のこととなると、料理はとても面倒で、頭が働かなくなる。基本、ノリがよく、キャッチ―で、気持ちにエネルギーを注入してくれる曲がいい。次々に手順が変わっていく中で、歌詞そのものに気分をつかまれ過ぎない方がいいのかもしれない。
プレイリストの中でも最近のお気に入りを2点紹介しておこうと思う。
Surfacesというアーティストの「Bloom」。淡々としたボーカルだが、歌の内容はどこか切なく乾いている。ただ、リズムがとてもアップテンポで、聞いていると海が浮かんでくる。この曲も、夏の料理、とくにそうめんを作っているときに個人的にすごく気分がのる曲だ。
3曲目は藤井風。「へでもねーよ」。かなり挑戦的な曲。かなりファンクでソウルフルな歌声を日本人で日本語で表現できるのは本当にすごいと思う。この曲でサラダを作ることが多い。栄養バランスは大事。聴いてると「かかってこい」という気分になれるので、仕事中も聞いているとエネルギーになるかもしれない。
これから、夏がやってくる。調理の時間はかなりヘビーだ。そんなときでも、身近に聴ける音楽ツールの携帯を側に置き、私は、鍋に火を点けるのだろう。
