スペシャルなバースデープレゼント Fantasy on Ice 2023 in Miyagi

 

 

指折り数えて待ちわびた日々を経て、ついにその日がやってきました!

「Fantasy on Ice 2023 in Miyagi」、6月3日の公演に行ってきました。

場所は前回のアイスショー「Notte stellata」と同じ、宮城セキスイハイムスーパーアリーナ

普段は、なかなか、地方の壁もあって、遠征はできないでいるのですが、地元開催のアイスショー、しかも、羽生結弦選手の出演とあれば、もう、行くしかないでしょう!

慣れないスマホでの予約、支払い、発券を乗り越えて、当日、高まる期待を抑えつつ、現地入りしました。

 もうね、控えめに言って最高でした! ゲストアーティストの方の生歌はどの方も、素晴らしく、その歌に合わせて、スケーターが珠玉の演技を披露する。唯一無二の空間。

贅沢な気分でスタオベの連続、こんなにスタオベしたのはなかなか久しぶりだったと思います。

 

本草太選手は最初からスピードに乗って、全てのジャンプを流れのあるランディングで降りていましたね。音楽もビートに乗った曲や、静かなラブバラードと、メリハリを利かせて、楽しそうに滑っているのが印象的でした。

 

いつもクールな荒川静香さん。今回は、スケートの伸びもさることながら、情感が終始あふれ出しているかのようで、こんな荒川さんを見たのは長い観戦歴の中でも、初めてだったかもしれません。

 

今回のアイスショーで、自身のスケーターとしてのキャリアを終えるジョニー・ウィアー

最後に選んだナンバーは、「月の光」。静かな空間の中で、ジョニーの紡ぐ思いが、滑りを通して伝わってきました。いとおしそうに氷と戯れるジョニーから、なんだか少年のような、少女のような、純心無垢な切なさを感じ、目頭が熱くなりました。スタンディングオベーションの時、思わず、「ジョニー!」って叫んじゃいました。

 

スペインの貴公子、ハビエル・エルナンデス。今回も、随所にフラメンコのような振付を取り入れながら、音楽との調和を魅せていました。彼のジャンプも見ていて、とてもきれいな形で降りてきます。スケーティングと曲が見事に溶け合い、リンクを一瞬で、ハビの劇場に変えてしまう。今回もプロフェッショナルな滑りは健在でした。

 

表情のバレエダンサーのような存在感を示したのは、ステファン・ランビエール。音楽表現が何と言っても圧巻! 音の一つ一つの細やかな拾い方は、見ていて、どのシーンも目が離せない、と感じさせるほど。静かな曲調でも全然飽きさせないのは、音楽と動きとスケーティングのシンクロ率がピタッと合っていたからなのかな、と思います。芸術作品を見ているような気分になりました。

そして、オオトリの羽生結弦選手! DA PUMPのISSAさんとKIMIさんが歌う「If」で新境地を見せてくれています。冒頭の始まりはキャメルスピン。「やられた」と、思いましたね。演技の始まりのポーズは静止して始まることがほとんど。スピンから曲が始まるという始まり方は、見た事がありません。それだけでも、このプログラムからプレミア感がにじみ出ています。今回ハッとしたのは、姿勢変化の難しさ。足を左右にハの字に深く開き「ひょうたんステップ」のように前方に進みながら、上半身は絶えず、リズミカルに音を拾って動いている。もしくは、後方に片足で進みながら前足は前方へキープ、上体をかなり、うしろに反らせて、レイバックスパイラルの変形のような動き。いずれも、普通だったらバランスを崩してしまうように見える技を難なくこなしてしまう。羽生くんのすごさを感じました。そして、滑りのスピード!ほんの一蹴り二蹴りで、リンクの端っこから中央に簡単に移動してしまう。凝った動きやヒップホップのリズムを極めながら、正確なスケーティング技術を失わない、そういうところもすごい、と思いました。

 

今回、近くの席で観戦していた方が、どのスケーターにも元気にスタオベと歓声を送られていて、それにつられて、私も大きな歓声を送って手拍子をするのが楽しくなっていきました。

観戦仲間にも恵まれ、本当に笑顔溢れるアイスショーになりました。

 

6月は私の誕生月。じめじめとしたこの季節は、鬱々と過ごすことが多かったのですが、このアイスショーは自分にとって、とても大切なスペシャルプレゼントになりました。

出演者、スタッフの皆さん、一緒に観戦を楽しめた席近くの方々、本当にどうもありがとうございます。6月をハッピーに、過ごせそうな気がして、エネルギー注入の1日となりました。