Jojiアルバム Ballads1を聞いてみた。

 

前回のブログでご紹介させていただいたアーティスト、Jojiにはまって早3年。

今回は、彼を世に知らしめることとなったアルバム、「Balads1」について、ブログを書いてみたいと思います。

 

このアルバムは、ビルボードHiphop部門でアジア人初の1位を記録しました。当時、音楽のことにそれほど詳しくなく、Hiphopというジャンルの音楽のことも、私はよくわかっていませんでした。Hiphopといえば、重みのあるリズムと、韻を踏むラップ、今、巷で流行しているダンスとセットの音楽、という、漠然としたイメージのまま、彼のアルバムを聞いてみた私は、正直、Jojiの音楽の多様さに衝撃をうけました。

 

ここで、いくつか、Ballads1で私が気に入っている曲をご紹介させていただきます。

 

まずは冒頭のATTENTION。

youtu.be

この曲の主人公は、自分を振り向いてくれない女性に必死に呼びかける、切ないバラード、と私は解釈しました。私が、とても好きな歌詞の一部を、少しだけ、和訳してみたいと思います。

 

I don’t wanna die so young.

Got so much to do.

I don’t smile for the camera.

Only smile for you.

Smile for you.

 

(そんなに早く死にたくはない)

(やることが沢山あるんだ)

(カメラの前じゃほほ笑まない)

(君のためにだけほほ笑むんだ)

(君のためにね)

 

この曲の中には、一つも、「I love you」という言葉は出てきません。だけど、「I love you」を言わないで、「I love you」を伝えるって、なんだかとても、日本人の感性のように私には感じられました。こんなこと、言われてみたい…

 

次に、個人的につぼにはまったのは、NO FUN。

youtu.be

友情がテーマのこの曲。友達のことを歌っているのですが、なにやら、とても複雑です。

壊れてしまった友情。成功した自分。葛藤の中で淡々と受け入れる現実。実体験?と感じさせてしまうほど、痛みのある曲ですね。Jojiのアルバムを聞く前に、動画で、彼がインターナショナル時代の友達や、Youtuber時代の友達とふざけているところを見ていた私は、「環境が変わって、Joji、友達関係に変化があったのかなあ。」と、感じたりしました。

 

And I keep to my self

Fuck with no one else.

And I know it’s my fault

But I don’t care.

And I keep to my self

Who are you to pretend?

And I know it’s my fault

It’ll never end.

 

(人と距離を置いている)

(誰一人立ち入らせない)

(それは俺のせいだって知ってる)

(だけど、構わない)

(人と距離を置いている)

(君、誰の振りをしてるの?)

(それは俺のせいだって知ってる)

(終わることなんてないんだ)

 

決して、明るい内容ではないのに、重く感じないのは、美しいメロディーとささやきかけるような甘い声、そして、「誰のせいにもしてない姿勢」に潔さを感じるからかもしれません。友情に悩み、人生に生きづらさを感じたことがあれば、共感するところの多い歌ではないかと感じます。

 

そして、アルバムの中の隠れた名曲と言えば、XNXX

youtu.be

 

繰り返しのフレーズとリズムが心地よく入ってくる曲ですが、こちらも相手とはすれ違いの状態のようですね… 実は、Ballads1で、私が一番お気に入りの曲なのです。

 

Cupid pass another my way (My way)

Another night a lot more days (More days)

Hard to think about you anymore (‘Bout you anymore)

But I keep you in my mind always (Always)

Called me on the phone last night (Last night)

Couldn’t hear your voice, I fight (I fight)

I won’t be around you anymore (Around you anymore)

In a dream where you feel alright

 

(天使は僕の別の道を通り過ぎる)(僕の道を)

(また別の夜が来て、もっとたくさんの日々が来る)(もっとたくさんの日々が)

(君のことをこれ以上考えるのは苦しいよ)(君のことをこれ以上は)

(だけど、君はいつだって、僕の心の中に居続ける)(いつだって)

(昨日の夜 電話してくれたよね)(昨日の夜)

(言い争って、君の声が聞こえなかった)(言い争って)

(僕はもう 君の周りにはいないだろう)(もう君の周りには)

(君は安心だと感じられる夢の中に)

 

終りかけている恋の中で、相手を大切に思っている。一瞬の感情の切り取り方が、切ないけど具体的で、心の中に深く入ってくるような気がします。冒頭のAttentionでも感じられるのですが、苦悩しながら、遠回しに相手を思いやる気持ちがちりばめられているところが、英語だけど、日本人的な歌詞だな、って思いました。

 

丁度、このアルバムを聞いていた時、私は、うまくいかないことがあって、(失業などいろいろ)メンタルがどん底の状態でした。音楽が、何も受け入れられない状態の中で、唯一心に触れたのが、Jojiのこのアルバムだったのです。

本当に辛い時って、前向きな言葉が、心に届かなかったりしますよね。少なくとも、私はそうでした。このアルバムは、全体的に、暗い歌詞が多いのですが、失った大事な人への思いに溢れ、喪失感の中でもがきながらも「生きようとしている」Jojiの姿が感じられました。聞いていると、英語なのに、歌詞がすっと心に入ってきて、私を落ち着かせてくれたのです。辛かった一時期、私は、このアルバムを聞いて、救われました。Jojiさん、本当にありがとう。

 

 

特に、お気に入りの3曲をご紹介しましたが、このBallads1は前回のブログでもご紹介した、Slow dancing in the darkを始め、珠玉の名曲ぞろいなので、是非一度、お手に取って聴いていただきたいな~と思って、絶賛おすすめしてしまいます。