終わり良ければ総て良し Joji in Coachella2022 思い出日記

 

 

ついにその日が来てしまいました。世界最大級のライブイベント。その名もCoachella(コーチェラ)。日本からは、きゃりーぱみゅぱみゅが出演することで、話題になっていましたよね。実はこのイベント。2020年に開催される予定でした。コロナの問題が起こり、延期に次ぐ延期。2年越しでようやく開催の運びとなったのです。

なぜ、私がそのイベントを知っていたかというと、答えは簡単。推しが出演予定だったからです。 その名は、私が、このブログで何度となく紹介してきたミュージシャン、Joji。

所属する88risingのフェスでは、元気そうな姿を見せてくれていましたし、自身のツアーも成功を収めていた彼の2年越しのステージ。当日まで、心躍る気持ちを抑えることが出来ませんでした。

迎えた当日、事件は起きました。事前にフォロワーさんから連絡が入って知ったのですが、Jojiは急な体調不良で、一旦、ステージを折り、ライブが中断してしまったようなのです。その後、主催者側からの説得により、ステージは続行された模様ですが、本人はかなり体調が悪かったらしく、歌うことがしんどそうだったと、居合わせたファンが口にしていました。

ライブは、YouTubeで配信される予定だったのがそれも、キャンセル。もう、言葉がありませんでした。現地にいない以上、何が起きたのか、私には分かりません。ただ、インスタでコーチェラへ出演することを喜んでいたJojiの気持ちを考えると、とても気の毒におもいました。同時に、2週続けてのこのイベント。もし、体調が思わしくないのであれば、無理をしてほしくない。そのような気持ちが心から湧き上がりました。

そんな、我々ファンの心配をよそにJojiは、インスタストーリーに「2週目、頑張るよ」と気合のこもったメッセージを投稿。「え、大丈夫なの? 無理しないでほしいけど…」心配は尽きませんでしたが、祈るような気持ちで、2週目のライブ当日はやってきました。

もちろん、他のミュージシャンのパフォーマンスも、それまでに堪能はしていました。Rina Sawayamaのアグレッシブなステージ。カーリーレイジェプセンの往年のヒット曲は視聴しながら、口ずさみましたし、同じ88risingのNikiの成熟したステージも、興奮がヒートアップし、「ただでこんなに楽しめていいのかな?」と思ったのを覚えています。

日本でのJojiの放送時間は、4/25 の午後2時。ツイッターを頻繁にチェックしていると、

特に、アクシデントのようなものはなさそう。大丈夫…だよね。直前までなぜか、私まで緊張しながら、チャンネルを開いて時を待ちます。

時間ぴったり、ステージに楽器演奏者が移り、前奏と共に現れたのは、風船ボールを大量に抱え、スキップ姿でさっそうとステージに表れたJoji。「あれ?なんか、楽しそう。今日は調子がいいのかな?」そう思った瞬間、Jojiは語りかけるように「Coachella!」と叫びました。会場は早くもヒートアップ。日が落ちかけたライブ会場に、鳴り響くは、「Sanctuary」のメロディ。思わず、うるっとしましたよね。先週の悲報の後だから、余計に「ああ、私、この瞬間を待っていたんだ…」っておもったのです。

繰り広げられるJojiのステージは、強い刺激を前面に出したものではありませんでした。ステージ上の彼は、淡々と、深い声で、語りかけるように歌をMC挟むことなく、披露していきます。時折何度も「Coachella!」と語りかけると、会場も熱のこもった声援が飛ぶ。Jojiのステージには、刺激的なダンサーも、華やかな衣装も、突き刺さる照明も必要ない。ただ、ゆったりと流れるように心に届く、Jojiの歌声と、珠玉のテクニックを聴かせる楽器の演奏者がいれば、それだけで十分。曲が進むたびに私の心は、温かいもので満たされていきました。「Mr Hollywood」では「Come back ○itch!」とご機嫌なジョークで切ないバラードに彩りを加えるかと思えば、「Gimme Love」では「I Can’t let you go Coachella!」ともしかしたら、自身の境遇に対するジョーク?それとも、来年も参加したいのサイン?などと、期待を抱かせるコメント。曲と、同時に過去、現在、未来がリンクして、ストーリーまで昇華させているみたい。こういうところが、特別なセンスを感じるよなあって改めて、感動させられました。何より、Jojiがステージを思いっきり楽しんでいるのが伝わってきて、そのことが私も嬉しかったです。

ラストの「Slow dancing in the dark」ピアノソロとJojiの第一パートを華麗に歌い上げた後、「See you later」と行って、ステージを去りかけるJoji、「え?、まさか!」と思いかけたのもつかの間「Just kidding! Ahahaha! まだここにいるよ!」とこれまた、ジョークで、本編のボーカルへ突入。も~Jojiったら、最後までごきげんなんだから。

この日のステージは、とても余裕があり、観客も、自然に盛り上がっていくのが分かりました。最後の「daaaaaaaark!」も、ステージと客席、息がぴったり。「Thank you Coachella! I love you!」と叫んだ時に、一瞬、Jojiが浮かべた、感極まったような表情。サングラス越しでも、確かに、Joji自身が、この日のライブに手ごたえを感じて、幸せを感じていたことが伝わってきました。

様々なハプニング続きだったCoachella。けれども、終わり良ければ総て良し。今回のライブイベントを通して、音楽って、ライブっていいなって、久しぶりに思い出すことが出来ました。願わくば、来年までに、世界がもっと、ライブを心から楽しめるような状況になっているように、そう願わずにはいられません。 ありがとう、Joji。 そしてありがとう、Coachella。 また、いつか。