Night is the Jewelry Box 宝石番組と音楽のお話

最近、夜眠る前に、宝石の通販番組を観るのにはまっています。

きっかけは、よく覚えていません。なんとなく、あわただしい毎日、眠る前に何気なく合わせたチャンネルに、キレイな宝石が映っていて、疲れた心が少し上向きになったのだけは覚えています。その番組は、日本唯一の宝石専門の通販番組で、毎回、ゲストをお呼びして、軽快なトークとともに、お求めしやすいプライス(と言っても私からしたら高いけど…)で素敵な宝石を紹介する番組でした。見始めてみると、夜もたけなわの時間帯に、宝石にまつわる知識が次から次へと繰り広げられました。宝石の産地、宝石の名称、宝石の種類、どんな宝石がどんな経緯で販売元に渡ったか等、宝石の流れ一つ見るだけで、世界の動きの一部を勉強できたような気がして、興味深く一時間あっという間に見てしまう。そして、不思議なことにとてもトークが巧みな司会&ゲストさんのおかげか、充実したショーを見せてもらえて、なんとなく抱えているストレスとか、悩みがどこか薄くなるような気がして、今では、寝る前に欠かさず見るようになっています。

 番組を観ているうちにふと、「宝石が歌われている歌って、どんなものがあるのだろうか…」という好奇心で、いろいろと宝石をテーマに曲探しをしてみたくなりました。洋楽邦楽問わず、宝石がタイトルや歌詞に含まれている曲がたくさんありますよね。

今回は、その中で、私の心に触れたジュエリーソングを、一部ご紹介したいと思います。

 

まずは洋楽編。この歌は近年のジュエリーソングの代表曲と言っていいと思います。

Rihannaで「Diamonds」。

 

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「私たちは空に輝くダイアモンドのよう」なんと、ロマンティックな表現なのでしょうか。恋に落ちている二人の存在が唯一無二であるという例えにダイアモンドを使うところに、この曲の普遍性を感じます。フィギュアスケートで使われることも多く、街に出れば、どこかで誰もが一度は耳にしたことがある曲なのではないでしょうか。日の光と、夜の星と、お互いの心と、全てがダイアモンドにかかってくるので、情景をイメージしやすい曲のような気がします。

 

次に、個人的に好きなミュージシャン、Jojiの曲から「Afterthought」。

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この曲の詩の部分に使われているダイアモンドの表現が、輝きを帯びながらもどこかせつない世界観になっているのがとてもユニーク。ダイアモンドは、とてもゴージャスな存在で、プラスのイメージなのに、離れていく恋人との思い出が輝いて、自分は喪失感の中にいる、そういう、暗さを当てはめてくるところが、Jojiの独特な感性かもしれないな~と思います。Jojiにとってのダイアモンドって、どこか、切ない存在なのかもしれないと感じられるような曲です。

 

  洋楽で宝石をテーマに探していると、圧倒的にダイアモンドが多いことに気が付きました。他の宝石だと、「パール」や「クリスタル」が少しあるくらい。海外ではやっぱり、ダイアモンドの輝きがすごくキャッチ―で、イメージがしやすいのでしょうか? 他に、印象的な宝石ソングがあるかどうか、もっと、研究を重ねてみたいと思います。

 

  そして、邦楽で宝石ソングを探してみると、こちらでも、興味深い結果が… 日本の曲では宝石の歌は多種多様に、真珠やルビー、サファイヤと、様々な宝石の歌がみつかりました。しかし、その多くは、80年代に集中しているのです。

分かりやすくご紹介すると、寺尾 聰さんの「ルビーの指環」や、松任谷由美さんの「真珠のピアス」等が代表的ですね。

宝石ソング一つとっても、日本の経済の流れがどのように推移しているかということが分かるのが、非常に興味深かったです。

 

  そんな中、最近のJpopアーティストさんの歌うジュエリーソングから、個人的に私が気に入った曲をご紹介したいと思います。

 

クボタカイさんが歌う「MENOU」。

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この曲は、相手に届けたいもどかしい思いと、宝石を通した光の角度との対比がリアルに情景として伝わってくる素敵な歌です。淡々としたボーカルと、現代風のリズムの中にも、このように瑪瑙の輝きを効果的に取り入れた歌詞。全てがエモいです。

個人的には、近年のベストオブ ジュエリーソング(邦楽編)に輝いているこの曲、いろいろな人に宝石を眺めながら聞いてほしい気がします。

 

  私自身は、あまり宝石を身に着けるチャンスはありませんが、宝石には、やはり人の心を惹きつけるパワーがあるのだと思います。忙しい日々の中、ふと家事の手を止めて、宝石番組を観ている時間は、自分にとってのジュエリーボックスなのではないかと考える、今日この頃です。